年間購読特典 『 光を飲み込む者 』 〜金星トランジットの覚醒〜
- Aureilia

- 5月22日
- 読了時間: 10分
更新日:7月24日
「あの日に起こったことを表現するのは、非常に難しいことです。一言ではとても伝えきれない……。もし例えるとしたら、私の細胞に眠る先祖のルーツと、神聖な岩場の磁場が記憶していた10万年の人類史が内包されたOSが起動した…。そんな感じなのかも知れません」
2019年の冬至でのジョーティー・カッサパとの出会いから、藤川佳帆は定期的にメールのやり取りをしていた。
佳帆は旅の途中に立ち寄った喫茶店で、向かいに座る星野櫂にジョーティーからのメッセージを見せる。
「マスターはね、シュメール文明の口伝を伝承されてるイラン人のお母さまと、インド人のバラモンのお父さまの間にお生まれになったの」
「シュメールにバラモンだ? そりゃまた、パワーワードだな」
「そうなの。風貌もイラン系の血が濃いのか、瞳も紺碧で、まるでヒンドゥー教の “ヴィシュヌ神” みたい。マスターは、今世紀の金星トランジットを2度ご覧になって覚醒され、そこからもう10年近く不食を続けられてるって仰ってる」
「今世紀…そうか。金星トランジットを見られる時代に生まれた俺たちって、考えたらラッキーだよな」



